先月から国際私法の勉強をはじめました。
まずは教科書からだろうと考え、
●リーガルクエストの『国際私法』
を読み、また、具体的な事例を知りたいと考え、
●『新・ケースで学ぶ国際私法』
を読みました。
ただ、では実務では実際にどういう書面が必要になって、どういう動きをすることになるか、より具体的なイメージを掴みたかったので、
●『もし関係者の中に外国人がいたらそんなときどうする法律相談Q&A』
を読みました。このことは以前の記事で書きました。
『もし関係者の中に…』は、そのはしがきで述べられているように、実務の入口を案内する本です。
なので、入口からもう少し進んだところを見たいと思い、
『外国人の法律相談』(東京弁護士会外国人の権利に関する委員会[編])を読みました。
たくさんの事例から考えることができて非常に勉強になりました。
国際私法と入管法を体系的に理解していることを前提として、国籍法、家事事件に関係する法律等、重要なものをきっちり理解していないといけないことがわかりました。
特に、非正規滞在の人の場合は、法律の正確な理解と実務の相場観の把握が求められるように感じました。
法が主な対象として正規滞在の人を保護し、非正規滞在はあくまでも例外的に保護する場合もあれば、分け隔てなく保護する場合もある。そのため、どの法が何を原則としているのかを見誤ると、全体像の把握が難しい。
また、例外的に保護する場合は、おそらく実務の運用に左右されるため、法律とは別にどういう原理で物事が動いているかを把握しないといけなさそうだ、そんなことを感じました。