ボリビア Llorando se fué 

都内で行われた相談会で法律相談を担当させていただきました。
たまたまボリビアの方とお話をさせていただく機会がありまして、ボリビアの音楽の話で盛り上がりました。

los kjarkas というフォルクローレのグループの曲です。なんと2番は日本語の歌詞です。

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ボーカルの透き通るような声はボリビア人間国宝と言われています(当職調べ)。

Kaomaというブラジルのグループがカバーしたものもあるようです。
Kaoma - Chorando Se Foi

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(Lambada)

日本では「ランバダ」というタイトルで石井明美さんという方がカバーされたようです。

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私は中南米の音楽がジャンルを問わず大好きなので、音楽の話で盛り上がれてとても嬉しかったです。

フィリピノ語伝言ゲーム

年末、某所で行われたクリスマス会に参加しました。
フィリピンの方が多く集まる会で、フィリピンの音楽もたくさん流れて楽しくて、おいしいフィリピン料理もたくさんご馳走になりました。
とても良い時間でした。

そんな中、突如「フィリピノ語伝言ゲーム」が発生しました。
フィリピノ語はさっぱりわからず、私のチームは惨敗でした。
噛み締めたクチビルから血が流れるほど悔しい思いをしたので、帰り道にAmazonでフィリピノ語の教科書をポチりました。

それでテキストをパラパラとめくってみました。
フィリピノ語にスペイン語がたくさん含まれていることは有名ですが、スペインのスペイン語っぽいと思いました。
・ハンサムのことはguwapo →guapo?
・車のことはkotse →coche?
・スペイン人のことはKastila →Castilla(カスティーリャ)?
中南米ではguapoよりかはbonito、cocheよりはcarroの方が使われるのではないかと思います。

昨年を振り返ると、週に1回くらいはフィリピンの方と連絡をしたりご相談を受けたりしていました。
1年を振り返る度に思うことですが、1日に1つ例文を覚えていれば今ごろは(悲しくなるので割愛します)。
今年もフィリピンの方のご相談は受ける機会がありそうなので、フィリピノ語も勉強していこうと思います。

就職活動とスペイン語の検定試験

先日、とある機会に恵まれて今年の司法試験に合格された方とお話をしました。
外国籍・外国にルーツがある方に関係する法律業務に興味があるそうです。
(いわゆる「外国人事件」、私は「渉外事件」と呼んだりしています。)
私もそうした業務を多くやらせていただいています。
それで、どういう事務所に入ればいいのかとか、どの程度の語学力があるといいのかといったことをお話しました。
そういえば私も同じように就職活動をしており、同じように悩んでいたことを思い出しました。
しかし、自分がどのようなことを考えていたかはすっかり忘れてしまっていました。

そこで、就職活動用に作ったパワポを見返してみました。
そこには仕事4年目に突入した自分ができているはずのこととして、次のことが記載されていました。

① 一般的なマチ弁の取り扱い分野
  家事事件、一般民事、労働事件、債務整理、刑事事件、企業顧問等
② 多様なルーツから成る社会での役割
  入管訴訟、在留資格、渉外家事、労働、等上記分野について外国出身者が関係する場合 
  外国にルーツを持つ子どもの教育に関すること
③ 多言語対応
  英語、スペイン語ポルトガル語、中国語(普通話)等

おおむねできています。
スペイン語についてはこんなことが書かれていました。

「スペイン政府の検定試験、 DELEのC1(上級)を目指す  
 ☞2020年 7月(修 習 中) C1取得 」

自分のレベルがどのあたりにあるのか自分でもよくわからないので、受験をする予定だったようです。
しかし仕事を始めてからは①と②の対応で忙しく、受験の申込みすらしていませんでした。
ということで、来年はスペイン語の検定試験を受けようと思います。
宣言しないと受験すらしなさそうなので宣言します。

ポルトガルのポルトガル語とエミネムのラップ

ポルトガル語の通訳をして欲しいというご要望をいただきました。

ふと、ブラジルのポルトガル語ならできるけれど、ブラジル以外のポルトガル語だったらどうしようと不安に駆られました。
というのも、
・ブラジルのポルトガル語(いわゆるブラポル)と
ポルトガルポルトガル語(いわゆるポルポル)とは、
発音も違うし、文法も結構違うし、あと何が違うのかよくわからないけどいろいろと違います。

ポルトガル語はブラジルとポルトガル以外に、ギニアビサウ、カーボヴェルデ、サントメ・プリンシペアンゴラモザンビーク,
東ティモールなどで公用語とされているそうです。
そして噂によれば、ブラジルではブラポル、それ以外の国ではポルポルが話されているそうです。

統計を見てみたところ、2022年12月末時点での在日ポルトガル語圏出身者の数は次のとおりです。
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00250012&tstat=000001018034&cycle=1&year=20220&month=24101212&tclass1=000001060399

ブラジル 209,430
ポルトガル 785
ギニアビサウ 12
サントメ・プリンシペ 5
アンゴラ 56
モザンビーク 140
東ティモール 48

もちろん国籍国と当該国の公用語話者とは必ずしも一致しませんが、ざっと200分の1ぐらいの確立でブラポルではないポルトガル語話者の通訳をすることになることがわかりました。

そんなわけで、今週はポルトガルポルトガル語を勉強していました。
結論として違いがありすぎて覚えきれませんでしたが、気付きも多く、勉強してみて良かったと思えました。
いくつか例を挙げれば、
〇 直接目的格代名詞の位置
英 I saw them / I love you
ブ Eu os vi / Eu te amo
→ スペイン語の語順と同じ
ポ Eu vi-os / Eu amo-te
→ 英語の語順と同じ

〇 間接目的格代名詞の位置
英 He gave me a car.
ブ Ele me deu um carro.
→ スペイン語の語順と同じ
ポ Ele deu-me um carro.
→ 英語の語順と同じ

〇 現在分詞の使い方
英 I am walking.
ブ estarの現在形+現在分詞 Estou caminhando.
→ 英語と同じ
ポ estarの現在形+a+現在分詞 Estou a caminhar.
→ エミネムのラップで見たことがある語順

など関連付けて理解することができました。
エミネムのラップで見た語順と同じと知れたのは良かったです。

話は完全に逸れますが、かつてエミネムのラップを練習していた時期がありました。
なぜ練習をしていたのか今となっては自分でもわかりませんが、しかし、結果としていくつかの曲を暗記しました。
そして、その時に英語が飛躍的に上手になったことはよく覚えています。
なので、英語ってどうやって勉強すればいいんですかと1年に何回か聞かれますが、
私は「エミネムのラップを覚えましょう」と答えています。

在留資格と刑事事件

※これは、ブラジル出身である私が歩んでいたかもしれない、架空の事例です。

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ブラジル国籍のオッタビアーノさんは、関東の刑務所に服役していました。

日系人」の父とその配偶者であるブラジル人の母が、日本に出稼ぎをするということでオッタビアーノさんも来日しました。
オッタビアーノさんは11歳でした。地元の小学校の6年生に編入しました。
日本語は難しかったけれども、クラスの友達が優しくしてくれて、日本語が話せるようになりました。
教育熱心な親に育てられて、学校の成績は良く、都内では有名な大学に進学しました。
当時通っていた大学の友達の家でお酒を飲んでいたら、そこには大麻を吸っている人がいました。
大麻を分けてもらい、タバコを吸う感覚で吸ってみたらとても気分が良くなりました。
ビールがなくなったのでコンビニに行ったら、たまたま警察官に職務質問をされ、ポケットに入れていた大麻が見つかりました。
オッタビアーノさんは、そのまま警察に捕まりました。

接見に来てくれた弁護士は帰り際にいつも、「あなたは初犯だから執行猶予がつくし、日系人だから大丈夫でしょう。」と言っていました。
その弁護士が言うとおり、裁判官は3年の執行猶予を付けてくれました。もう二度とやってはいけませんよと言われました。
4ヶ月ぶりに東京拘置所を出れると思ったら、法廷の傍聴席にいた入管の職員が立ち上がり、品川入管に連れていかれました。
実家に電話をかけてここから出して欲しいと伝えたところ、いろいろな手続きを経て、家に帰ることができました。
その後、何回か入管に呼び出され、特別なんとか許可、というものをもらえると言われました。
親が手続きをしてくれていたので、休学していた大学は卒業できました。
だけども、自分の過去を隠しての就職活動はできませんでした。

正直なオッタビアーノさんは、履歴書の賞罰欄に「なし」と書くことがどうしてもできませんでした。
24歳のときでした。

オッタビアーノさんは知り合いに紹介してもらった会社で働いていました。
親にはもう迷惑をかけられないから真面目に働こうと、平日は遅くまで仕事をしていました。

ある日、同僚と飲みに行った帰り道で、同僚は通行人と肩がぶつかりました。
同僚がその通行人につかまれているのを見て、オッタビアーノさんは通行人を引きはがそうとしました。
同僚が通行人に殴られそうになったので、オッタビアーノさんはその通行人を殴ってしまいました。
力を入れすぎたこともあって、通行人は電信柱に頭をぶつけて血を流しました。
現場にかけつけた警察官に事情を聞かれ、オッタビアーノさんは正直に答えましたが、そのまま傷害罪で逮捕されました。
接見に来てくれた弁護士は足を使っていろんなところに行ってくれましたが、それでも起訴されてしまいました。
裁判を経て、オッタビアーノさんは、刑務所に入ることになりました。

軽率な行動をしてしまったこと、家族に迷惑をかけてしまったことを深く反省して、
オッタビアーノさんは刑務所でまじめに作業をしていました。
刑務所の先生には、まじめに働いたことが評価されて、仮釈放すると言われました。
予定よりも短い期間で外に出れることをオッタビアーノさんはとても喜びました。面会に来てくれた家族も喜んでくれました。
だけども、その後、刑務所に入管の人が何度も来て、いろいろと質問をされました。
ブラジルに帰らないと行けないと言われました。
それは困るよ・・・ブラジルに親戚はいるけど、おれは日本で育ったのに。。
ブラジルには帰りたくないと言ったものの、それはできないと言われました。

仮釈放の日、オッタビアーノさんはすぐに家に帰る予定でしたが、入管の職員が刑務所に来ました。
そのまま入管に着いたら、ブラジルに帰ってください、仕事はできません、
毎月入管に来て仮放免の更新をしないといけない、と言われました。

オッタビアーノさんは働き盛りの26歳ですが、働いてはいけないと言われています。
だけども、ブラジルに帰らないのだろうか、この生活がいつまで続くのだろうかと、先が見えない状態です。
日本で人生をやりなおすことは、できないのでしょうか。

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繰り返しになりますが、これは、ブラジル出身の私が歩んでいたかもしれない人生を書いたもので、架空の事例です。
現在、入管法改正案の議論が行われており、そこでは、前科のある外国人云々といった話がされています。
しかし、他の弁護士の皆さんもそうだと思いますが、
私から見えている「前科のある外国人」は、上記事例のオッタビアーノさんのような、普通の人です。
どこかで道を踏み外してしまうリスクは、誰にでもあるものだと私は思っています。

弁護士は安全な立場にいるからそう思えるのだと言われたら、それはそうかもしれません。
だけども、ご本人の代理人として、また、弁護人として、少しでもご本人と近い目線から見える景色があります。
そのことをお伝えしたいと思って、ブログを書きました。

非行歴や前科を有する人を支援する者、およびそうした人がやり直すことのできる社会の実現を目指す者による「入管法改定に反対する声明書」賛同フォーム

JFCネットワークの総会に出席

本日はJFCネットワークの総会に参加しました。

www.jfcnet.org

JFCネットワークとは「日本人とフィリピン人の間に生まれた子どもたち(Japanese-Filipino Children:JFC)を支援するNPOです。」(JFCホームページより)
「1980年代から日本へ働きに来るフィリピン人女性の増加に伴い、日本人男性との出会いが増え、両者の恋愛・結婚、そして両者間に生まれる子どもたちも増加しています。幸せな家族を築いている日比家族が増えている一方、中には日本人の父親に養育放棄されるなどのために精神的・経済的に苦しい生活を余儀なくされている子どもたちも多いのです。こうした子どもたちの人権を守る活動をする目的で設立した市民団体です。」
(設立目的:https://www.jfcnet.org/about/start/

私が過去にJFCさんからご相談を受けて、担当させていただいたケースは、おおまかに、
日本人の父親とフィリピン人の母親との間に生まれたお子さんが、日本人の父親に対して認知をしてもらえるよう私が代理して交渉するという内容でした。
ある時までは交流があったものの、ある時から交流が途絶え、父親に会うことができなくなった。
自分も物事の分別ができる年齢になった。父親と自分との関係を父親に認めてもらいたい。それに、お父さんに会いたい。
そうしたご要望をいただいて、法的にできることをやらせていただきました。

私が弁護士の仕事をしていて、特にやりがいを感じるのは刑事と家事です。家事には相続、離婚やこうした認知の事件も含まれます。
勘の良い方はご自分でも複雑な行政の手続をこなせますが、しかし、国をまたぐと難しいようで、やはりそこは法律のプロの弁護士がお役に立てる領域だと思います。
人の生き方について偉そうにどうこう口出しする立場ではないので、家族関係の良し悪しを判断することはしません。
法的にできることを淡々と進めるだけですし、感謝をしてもらいたいと思ってやらせていただいているわけではありませんが、
それでも、結果が出た後、ご本人から大変丁寧なお礼のお手紙をいただいたときは、本当に嬉しかったです。

JFCさんは日本とフィリピンに事務所を構え、当事者の方々からの声を集めて、様々な支援をされています。
スタッフの方々とは頻繁にやり取りをさせていただきますが、熱心なご活動には頭が上がりません。
法的なインフラとして大変重要な役割を担っているJFCさんの設立目的に賛同して、私は昨年から正会員になりました。
とはいえ、同業者の間でもあまり知られていないようなので、今日はJFCさんを紹介させていただく記事を書きました。

同業者向け案内「渉外事件入門」(令和5年2月17日開催)

【同業者向けのご案内】
 来週金曜(2月17日)に、私が事務局をさせていただいている外国人ローヤリングネットワークという団体で、渉外事件入門と題して、ソロでお話をさせていただきます。
 いわゆる外国人(といっても帰化した元外国籍の人、日本人で外国籍の人と婚姻した人、外国をまたぐ相続をする人など様々)が当事者になる案件について、
・受任
在留資格(メイン)
・退去強制事件
・刑事事件と在留資格
家事事件在留資格
について、浅く広くお話をさせていただきます。
 さきほどちょうどパワポを作り終えて、数えてみたらスライドは87枚になりました(100分ほど話す予定ですが全くおさまらなさそう)。
(以下、告知文)
第137回LNFゼミ「渉外事件入門」のご案内(令和5年2月17日開催)
LNF会員の皆様
平素より大変お世話になっております。
この度、第137回LNFゼミ「渉外事件入門」を、以下のとおり会場、及びオンラインにて開催することになりました。皆様ぜひご参加ください。
日  時: 2023年2月17日(金)午後6時30分~午後8時30分
テ ー マ : 渉外事件入門
講  師: 俵公二郎 弁護士(東京弁護士会
実施方法: 以下の会場、及びズームウェビナーにて開催
会  場: 日比谷図書文化館4階 スタジオプラス(小ホール)
      〒100-0012東京都千代田区日比谷公園1-4
      https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/hibiya/#access
 近年、様々な背景から外国人・外国にルーツがある人の数は増加しています。そのようなバックグラウンドを持つ人が相談者・依頼者になる、家事・労働・刑事・一般民事等の事件(渉外事件)は今後増えていくでしょう。渉外事件は通常の事件とは異なる部分があります。弁護士には、その特徴を大まかにでも把握しておくことが求められます。
 今回のゼミでは、数多い渉外事件の論点のうち、基本的な部分を講師にお話しいただきます。講師の俵弁護士は渉外事件に数多く接しており、渉外関連諸団体でも活動をしております。
 国際的な事件に興味があって弁護士になった新人弁護士の方や、渉外事件が増えたと感じている中堅弁護士の方、ぜひご参加ください。
参加対象:LNF会員、準会員
※ 会員又は準会員となる資格を有する方で、まだ会員又は準会員となっていない方は、当日までにLNFに御入会いただきます。各年度の4月1日時点で法曹資格取得から満2年以上経過していない方を除き、年会費5000円が必要となりますので、事前に納付していただきますようお願いいたします。
 なお、ロースクール生、大学生等で参加を希望される方は、事務局までご相談ください。

※続きはLNFのHPをご覧ください。
www.lnf.jp